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作成日:2010/10/28
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(たぶん)最高の車いす用レインウェア

今日は雨です。10月なのに冬の雨です。

さて、車いすユーザーさんが必ず一度は話題にするであろう、レインウェア(レインコート)のお話です。

私もいろんな車いす用レインウェアを見てきましたが、「良い!」と思えるものにはなかなか出会えませんでした。(「酷い!」と思ったものはいくつか見かけました。)

半年ほど前になりますが、妻(簡易電動車いすユーザー)がレインウェアを買いました。実は結構高額なものなのですが、今ではその性能に惚れ惚れして、雨の日でも苦もなく車いすで通勤しています。妻が使っているのを見て、たぶん国内で入手できる車いす用レインウェアの中では最高品質のものだろうなと考えています。

そのレインウェアがこちら。

モンベル GORE-TEX パラカグール

モンベル GORE-TEX パラカグール

モンベルという会社は福祉関連に携わる方々には馴染みがないかも知れません。しかし、アウトドア派の趣味や仕事を持つ方々(実は私も元山男)にはお馴染みのメーカーですね。そう、アウトドア用品のメーカーさんなのです。私も今でもモンベル製のテントや食器、衣料を持っています。

モンベル製品にはかつて大変お世話になっていたのに、恥ずかしながらモンベルが車いす用グッズも出しているとは知りませんでした。で、店員さんに詳しくお話を聞くと、車いすユーザーであるアドバイザーさんがちゃんとおられて、随所に工夫を凝らしながら商品開発をしているのだそうです。

妻が購入した「パラカグール」をつぶさに見ていると、本当にその随所の工夫に感心させられます。例えば、肘近辺に太さを「絞る」ためのベルトが付いています。車いすを自身で動かすためには、ハンドリムを操作するわけですが、その時にウェアの袖部分が必ずタイヤに触れます。そこで、極力袖のタイヤへの接触を少なくするために、ウェアを着てから太さを絞るようになっているのですね。

また、フード部分もかなり細かく、頭周りやひさしの高さなどを調整できるようになっています。車いすを操作していると両手が塞がりますので、フードが垂れて視界を遮らないように調整が出来るのですね。

更に、生地に2種類の生地を使用しています。写真の黒い部分は色付きの生地よりも厚いのです。腕の内側から腋、体側部にかけては車いすを操作するとタイヤや生地どうしなどが頻繁に擦れるので、摩擦に強く作っているのだそうです。

そして、なんと言ってもゴアテックスです。ゴアテックスの防水性と透湿性は本当にすごいです。多少体を動かした程度では、ウェアの中は全然蒸れません。なのに防水は完璧で、例えば室内に入ってウェアを脱ぎ、バサっと水滴をはらうともう殆ど濡れていません。少し拡げて生地の重なる部分に入った水滴を乾かしてやれば、すぐに完全に乾いてしまいます。私も東レのエントラント製の雨具を持っていますが、透湿性はゴアテックスのそれには負けます。

ただし、えてしてゴアテックス製品は高いです。例外に漏れず、GORE-TEX パラカグールも高いです。約2万5千円します。しかし、これまで車いす用レインウェアで悩んで来られた方、レインウェアを着ているのに濡れた、蒸れた、動けないなどで悩んだ経験のある方にはお薦めです。

なお、パラカグールにはゴアテックスではない、ハイドロブリーズ パラカグールもありますね。ゴアテックスには高くて手が出ないという方にはこちらが良いのかも。(ハイドロブリーズの防水、透湿性がどの程度のものなのかは私は知りません。)

なお、コミルはモンベルとは何の関連もありません。もちろん、宣伝料などもいただいておりませんので、念のため。

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