福祉支援サービス コミル

コミルは障害をお持ちの方の生活をモノの工夫によって豊かにすることをお手伝いします。

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作成日:2010/10/27
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タッチスイッチに関する一考察

現在、補装具費支給制度中の重度障害者用意思伝達装置の構成品において、タッチスイッチ帯電式入力装置と記載されています。実際に諸々のコミュニケーション機器メーカーから販売されているタッチスイッチはほとんどが帯電式(皮膚表面の電位を検出する)です。(一部、光電式や接点式に分類されるものもありますが。)たいていは、FET(電界効果トランジスタ)のゲート端子に人体が触れることによりFETがオンになるという構成をとっていますね。

さて、昨今タッチパネル(ノートPCのトラックパッドやスマートフォンの画面、ATMの画面など)はおよびタッチスイッチは多く静電容量式(人体の電気を蓄える容量を検知する)か抵抗膜方式(画面に張った抵抗膜が押されたことにより抵抗値が変化する事を検知する-ニンテンドーDSの画面など)が使われています。また、エレベータの押しボタンなどのタッチスイッチ(タッチセンサ)でも静電容量式が多いのですね。

帯電式と静電容量式を比較すると

帯電式のメリット
単純な構成のために安価になる。
静電容量式のメリット
接触子を絶縁しても動く。帯電式ほどの人体アースを必要としない。

などの違いがあります。

接触子を絶縁しても良いとは、即ち接触する金属部(もしくは導電部-パシフィックサプライ社のポイントタッチスイッチは導電プラスチックを使っていますね)を防水性の膜で覆ってしまっても良いことになり、衛生面でかなり利点があります。

また、帯電式の場合、理論的に人体がアースされていないといけないため、ベッド上で極度にアースに対して絶縁された状態であったりすると動かないケースがあります。

これら帯電式のデメリットを改善できる静電容量式のタッチスイッチも実用検証してみたいと考えています。

昔は静電容量式は複雑な回路を必要としていたのですが、昨今では専用ICがあったり、汎用のマイクロプロセッサにその機能が内蔵されていたり、またその機能のないマイクロプロセッサでもプログラムの工夫で実現できたりとかなりハードルが下がってきているので、帯電式とさほど変わらないコストで作れるんじゃないかと考えます。

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